Archive for the ‘クラウド会計’ Category

クラウド会計コラム④~クラウド会計ここが危ない~

2018-02-18

東京都目黒区のクラウド税理士 海老名洋明です。

今回はクラウド会計のここは危ない!と題して、税理士海老名がお客様が実際に操作したクラウド会計ソフトの帳簿を拝見する中で「これはマズイ」と感じたところをまとめてみました。

請求書機能と会計機能の連携のワナ

クラウド会計ソフトには請求書も自動送信、会計ソフトとも連動、というのを大きな売りとしています。

しかし、お客様の請求書機能と会計機能の双方を拝見すると、正しく連動されている方はほとんどいません。

ちょっと専門的な話になりますが、
請求書機能から仕訳を連動させると以下の仕訳が自動的に起票されます。
(借方)売掛金 (貸方)売上高 10,800円

そして、売掛金が入金されたのち、請求書機能から仕訳を連動させると
(借方)現金預金 (貸方)売掛金 10,800円

といった仕訳が自動的に作成されます。

「借方」「貸方」ということを考えることなく、請求書機能と会計機能双方で消込がされてめでたしめでたしとなるというのがクラウド会計ソフト側の売込みです。

でも、実際はそんな簡単にはいかないのです。

・手数料を当方負担の場合は?
・2つの請求額を一度に振り込まれたときは?

ということの内容を理解していますか?

これらについては請求機能側でちょっとした操作が入ります。
このことを理解してささっとさばけないのでしたら、請求機能と会計機能を連動させるのはやめた方がいいです。

クラウド会計の危ない勘定科目

「全自動」「税理士との対面を最小限に、スピーディーに」と謳ってはいますが、お客様側もある程度会計も理解して会計機能を使いこなさないと、決算のときに苦労します。
クラウド会計ソフトを採用しているお客様の会計帳簿を確認する中で感じた、クラウド会計ソフトの「危ない勘定科目」を挙げてみました。

請求の消込~「売掛金」勘定
クレジットカードの同期不良~「未払金」勘定
源泉所得税の納付~「預り金」勘定
住民税の納付~「預り金」勘定

社会保険料の納付~「預り金」勘定

この内容の確認で結局、決算の時にお客様と税理士との間でやり取りが発生し、1年分の入出金を確認することになり、お客様・税理士の双方が苦労してしまいます。

最後は「欠損金(過去からの赤字)があるし、今年はそのままでいっか」なんてことも起こり、過去からのいわゆるゴミが堆積することになります。

請求書機能も使いたいのでしたら、
・PCスキルが基本的に高い
・「手数料の相殺」といった会計的なことも理解している
・請求先が少ない
という方以外には基本的におすすめしません。

変に連動させると、預金残高も売掛金残高も合わなくなって、かえって会計崩壊なんてことも起こりかねません。

 

freeeインストラクター制度のワナ2

freeeでは税理士に対して、インストラクター制度を導入しています。
3つ星、4つ星、5つ星と星が増えるほどお客様を抱えているわけですからfreee株式会社から見ると
「ありがたい」「エライ」会計事務所、税理士であるといえます。

しかし、星が多いからといってお客様にとって本当に「ありがたい」会計事務所かというと残念ながら「Yes」とは言い切れませんね。
星が多い→お客様が多い→税理士がすべてのお客様を見られない→採用したての会計事務所の職員が担当する
なんて流れを想像するとお分かりいただけると思います。

確かに、会計事務所で最初にfreeeと付き合った税理士は機能を使いこなしていて、お客様にさまざな有用なアドバイスをできるでしょう。
しかし、クラウド会計ソフトはまだまだメジャーとはほど遠い状況です。
そもそも、会計事務所の職員の多くは弥生会計の方が使い慣れています。
よって、freeeインストラクター〇つ星なんだから税理士はもちろん会計事務所の職員も、色々な機能を使いこなせて面倒な対面なしで決算もきっちりまとめてくれる、なんてうまい話はそうありません。

むしろ、若手の開業したての税理士の方が、丁寧に対応してくれる可能性が高いですよ。

結局のところ、ちゃんと決算申告を終わらせるのなら、これまでとおり月次の顧問料を払ってこまめに帳簿を見てもらって
(程度にもよりますが、定期的に会社でなくても近所のカフェでPCを持って帳簿や領収書等をみてもらう方がいいですよ)
決算料もお支払してきっちり債権債務を確認して、という形がベターです(特に金融機関との関係上)。

 

クラウド会計コラム③~クラウド会計あれこれ~

2018-02-08

東京都目黒区のクラウド税理士 海老名洋明です。

税理士業界は、個人所得税の確定申告から3月決算法人の確定申告期限の5月末までが繁忙期です。
えびな税理士事務所もお陰様で多くの確定申告業務を承っております。
同時に、他の税理士からも確定申告ヘルプも依頼も受けております。

他の事務所のお客様の会計データを拝見すると、事務所により運用方法は様々でとても参考になります。
その中でクラウド会計をご使用のお客様が大変増えていることを実感します。

そこで、今回はお客様や同業の税理士のクラウド会計に対する本音の声、つぶやきをまとめてみました。

 

ベテラン税理士だってマネーフォワードクラウド、freeeくらい知っています

クラウド会計ソフトは若手の税理士しか触れたことがない、ということはありません。
ベテランの税理士はお客様が多いですから、お客様の中にクラウド会計を使用している方はおります。
一見ITスキルが高そうにないベテランの税理士の方でも、クラウド会計に触れた経験がある方が多いです。

とあるベテランの税理士にクラウド会計の評価を伺ったところ、「使いづらい」「とろい」「こんなのじゃ仕事にならない」と一刀両断でした。

クラウド会計のお客様については弥生会計にデータを移行して使用しているとのことでした。
実はそのような運用をする会計事務所がたくさんあります。

クラウド会計のお客様を弥生会計に戻した若手の税理士を私は知っています。

とかく作り手の勝手が満載で、実際に決算を作る税理士の目線に全くなっていないとの辛口の評価です。
私もその通りだと感じます。

クラウド会計ソフト会社の社員の方は自分で会社でも設立して、自分の会計ソフトで決算処理してみてはいかがでしょうか。
自分の会社のソフトの使いづらさにうんざりするはずですよ。

中小企業相手の会計ソフトで税効果会計の勘定科目をデフォルトで表示させる必要なんてないでしょ、

など税理士なら誰もが感じることに気づいていますか?

勘定科目設定画面で「船舶に公共施設負担金に商品券に、使わないよ!」とうんざりしながら、

お客様が一生使いそうもない勘定科目を非表示にするために、税理士がひとつひとつチェックを外しているのですよ。

 

銀行データを同期ができるから安心のウソ

銀行のデータは勝手に読み込まれるから安心していたら、通帳の残高や残高証明書と合わないということがよくあります。
税理士としては原因の特定のしようがありません。

ひと月まるまる同期されていない、ネットバンクのポイントも預金残高に入っていたなど症状は様々で、
結局預金通帳のコピーをもらって、ひとつひとつ確認して、という余計な作業が生じます。

当初からうまく銀行データを同期できているお客様は、ほとんどいませんね。

お客様からすると「銀行データが同期されている→入力が楽→使いやすい」、と感じるでしょうが、

「使いやすい」と感じるのと決算に必要な「正確さ」とは別の話です。

 

freeeユーザーの方、消費税危ないですよ

freeeユーザーの方は、日付と金額だけ記入して備考欄に何も書いていない方が多いですね。
とても危険です。

消費税額は原則として売上の消費税から経費の消費税を引いて算出します。
経費の消費税については、帳簿(freeeやマネーフォワードクラウドの総勘定元帳)及び請求書の保存が要件となっており、
帳簿には日付、金額はもちろん、相手先や内容を記載する必要があります。

でも、freeeは特に「取引先別」「品目別」を記入させる画面ばかり目立ち、肝心な「内容」を記入する欄がとても小さいため、

お客様の帳簿を拝見すると日付と金額だけ、という方がとても多いです。

その辺、弥生会計は、1つの取引を1行で横の目の動きで入力できますから、自然に必要事項をすべて記入するようなつくりになっています。

会計ソフトの作り手が「取引先別」「品目別」を推したい気持ちはわからないでもないですが、それは作り手の都合。
まずは税法の要件を満たすように入力させるような画面をちゃんと開発してくれませんかね。

そのうちfreeeユーザーに消費税の調査が入って多額の追徴課税、という展開が目に浮かびます。

プロの税理士からするとお客様の帳簿を見るのが怖くてたまりません。

私はこの入力画面をみてfreeeを使うのをやめました。

 

「取引先別」「品目別」タグの危うさ

これが諸悪の根源です。
freeeはこれまでの会計ソフトであった「補助科目」はなく、勘定科目に「取引先別」「品目別」コードを振ることができます。

ところがこれが曲者で、一度登録した「取引先」や「品目」はすべての科目に紐づけることができるため、

私が見た帳簿では未払金に取引先別「●カード」があり、別途「●カード」の勘定科目があったり、

未払費用の「取引先別」にとうの昔に解約した相手先や小さな買い物をしたコンビニや小売店の名称が何10個もつながっている
なんてことが起こります。

「補助科目」にせよ「取引先別」にせよ「品目別」にせよ勘定科目の下につくものは
ある勘定科目の金額の内訳を知りたいときに便宜的につけるものです。

例えば、売掛金や買掛金の残高を相手別に知りたい、というときです。

預金の勘定に「取引先別」「品目別」の項目なんてなんざ全くいりませんよ。
freeeの試算表は不要な情報だらけで見づらくてたまりません。

 

とにかくしつこい営業電話

とにかく営業電話がしつこく、freeeを解約したという声を聞きます。
税理士に対する営業電話も同様で、電話が来ても取らないことを徹底している税理士もおります。

どうやらfreeeの機能をたくさん使うと便利だから、●円払ってあの機能を使いませんか?と売り込んでいるようですが、
お客様も税理士もまずは美味しいところだけを使えればいいのですよね。

freeeの本社は五反田で当事務所から歩いてでも行けますが、この声届いていますかね?

 

freeeインストラクター制度の不思議

freeeは星付きのインストラクターになるには、契約したお客様が一定数以上で、かつ、所定の試験をパスしてください、という制約があります。

背景として、freeeユーザーから税理士が機能を使いこなしていないとの評価があるとのことです。
機能を使いこなしてもうらうために、税理士に使用法を「勉強」してもらうことでスキルアップしてほしいとの考えらしいですが、

機能や使い勝手がイマイチだから、税理士側も付き合いきれなくなるのですよね。

お客様の帳簿を初めて見た瞬間、預金やカードの同期がうまくいっていないし、消費税の観点からも危ないし、直すのに一苦労。

弥生会計に慣れてしまうと、freeeのとろい動きに付き合って、機能を覚える気になんてとてもなれません。

それにしても税理士相手に試験しますとは、また、ミシュラン顔負けの税理士に星をつけるとは、なかなか度胸がありますね。

と同業者同士で話しておりました。

別の見方をすると、お客様が急な決算をお願いするものの、税理士側がfreeeの使用感にいい印象がないため依頼を断る、

お客様の税理士の選択の幅が狭まる、ということが現実に起こっています。

 

結局、クラウド会計はだれにおすすめ?

以上の経緯から、私はこんな方にクラウド会計をおすすめしています。

〇個人事業主やネットバンク利用の法人で取引先があまりない方

〇Excelをうまく使いこなせる方

逆にこんな方にはクラウド会計はおすすめしません。

×口座、カードが多い方 →同期エラーが起こる可能性大です。
×取引先が多い方、不特定多数の方 →「取引先別」「品目別」コードでぐちゃぐちゃになるからです。
×社員が多い方や報酬の支払時に源泉徴収をする方 →源泉税の管理もしづらいです

結局、クラウド会計は年商1,000万円未満(消費税免税事業者)の個人事業主、ひとり法人に一番おすすめです。

税理士としてもある程度お客様が会計入力していただける形になるので、コミュニケーションが円滑になりやすいです。

クラウド会計コラム②~操作性のはなし~

2017-11-07

東京都目黒区のクラウド税理士 海老名洋明です。

前回、どのクラウド会計ソフトを使えばいいの?ということで、全体的な話をしました。

案外見落としがちな「税理士からの評判」という観点も忘れないでほしいということを改めて強調したいと思います。

今回は、10種類以上の会計ソフトの使用経験を有する税理士海老名が

クラウド会計ソフト、マネーフォワードクラウドとfreeeについて

普段使いでちょっと気になる(平たく言えばこれはストレス、使いづらい!)点を挙げてみました。

 

ちょっとした画面の違いが大きな違い

えびな税理士事務所の税理士海老名はかつて食品工場に勤務した経験があります。

日配品を製造していましたので、1日で何万食もの商品を作り上げ、出荷しなければなりません。

ボトルネックとなる工程が一つでも生じると、納期遅れ、食中毒の危険性アップ等、会社の存続を揺るがしかねません。

ですので、現場で働く方が少しでも動きやすい、作業しやすい=効率がいい仕事とは何かを常に考えていました。

税理士業界に転じた現在、各種会計ソフト、税務ソフトを使用した感想は「なんてひどいソフトだらけなんだ」の一言でした。

会計ソフト会社は使いやすい、機能が増えたと強調するばかりで、ユーザーはどこをクリックしていいのかわからない、

そもそも使わない機能ばかり、動きは遅い、といった有様で、とてもユーザー目線ではありません(現在も変わりません)。

そこで、クラウド会計ソフトの登場ですが、便利なところはたくさんあります。

その点の紹介はほかのサイトにお譲りします。

しかし、マネーフォワードクラウドもfreeeも自社の優位性を強調するばかりで、「イケていない」ところは全く触れません。

クラウド会計ソフト側は「ユーザー様のご意見を迅速に反映できるのが強み」と言いますが、すぐ改善されるものではありません。

日々、納期重視のビジネスにもまれるユーザーからしたら、いつになったら改善されるのか分からない中で、修正を待っている暇もありません。

 

そこで、今回はあえて、クラウド会計ソフトの「イケていない」ところを挙げてみました。

 

項目選択のしづらさ

これは、freeeに特にあてはまります。

freeeの場合

仕訳の登録での勘定科目を選択の際、マウスを下→右→下と動かす必要があります。

カーソルが外れるとまた一からやり直しです。

食品工場に勤務した経験からすると、体力の無駄そのものです。

勘定科目がわかっているときにこの動作を行うのはかなりのストレスです。

こんな作業、仕事を終えた後の夜にしたくありません。

 

マネーフォワードクラウドの場合

マネーフォワードクラウドは下に行くだけなので、あらかじめ表示科目を絞ればホイールを回すことなく科目を選択するものも可能です。

下にスクロールするのも結構なストレスですが。

マネーフォワードクラウドもfreeeもどちらも使用している税理士海老名からすると、マネーフォワードクラウドの方がまだマシです。

眼や腕を動かすとき、「上から下」「左から右」のどちら方が楽でしょうか?

簡単な質問に変えます。初心者が剣道の竹刀とゴルフのクラブのスイングのどちらが楽でしょうか?

基本的に人間の動きは重力に従い、「上から下」の動きです。

動作を積み重ねる場合は、上下に動かすだけのマネーフォワードクラウドの方がかなり楽です。

 

どっちを選択しているの?

これもfreeeにあてはまります。

freeeの場合

「収入」と「支出」、「未決済」と「完了」が選択した項目が灰色表示される形になっています。

押しボタンをイメージしているのでしょうが、これはとてつもなくわかりづらい。

うっかり仕訳を登録すると貸借逆なんてことが起こります。

実際、お客様が入力した仕訳を確認した際もこのような事象を確認しました。

 

マネーフォワードクラウドの場合

対して、マネーフォワードクラウドは「チェックボックス」形式なので、チェックした項目が●で表示され、分かりやすいです。

 

数字は右そろえが鉄則

経理職、営業職など数字を扱う職種の方でしたら、お金は右そろえが常識です。

理科系の大学で研究された学生でも、数値は右そろえの文化のはずです。

しかし、freeeの試算表の数字をクリックし内訳表示したところ、なぜか左そろえとなっています。

その他の帳票の金額は右そろえです。

社会人なってから初めて見ました。部下がそんな資料を提出したら説教ものです。

freeeの内部にも公認会計士、税理士の方もいらっしゃることは把握していますが、

このようなところに会社の未熟さを感じます(税理士はこのような細かいところに敏感です)。

 

ごっくん+初期画面戻る病

これもfreeeにあてはまります。

通年の試算表を見て、金額を修正、という作業が多く生じます。

試算表→「取引先別」「品目別」「部門別」の金額をクリック→項目ごとに金額を修正

という作業で金額を修正すると、砂時計+水をごっくんで待たされたうえに試算表の初期画面に戻ります。

何個も修正するときは、何度も試算表→「取引先別」「品目別」「部門別」の金額をクリック

という作業を繰り返さなければなりません。

いやだったら、総勘定元帳に入ってくださいということでしょうが、これくらいだったら弥生会計の方がマシだったと本気で思う時があります。

もっとも、お客様からしたら、入力のみで決算は税理士へ依頼、という関係が多いでしょうから、これについてはあまりデメリットに感じないかもしれません。

しかし、決算書を作成する税理士からするとストレス以外の何物でもありません。

このような操作性の悪さが、税理士がfreeeから離れる大きな原因の一つです。

 

とにかく遅い

これは両者共通です。

業務効率化をモットーとするえびな税理士事務所の税理士海老名は、パソコンの動きが遅いのがとても嫌いなので、

オフィス用のデスクトップパソコンも外出用のノートパソコンもCPUはIntel core-i7で統一しています。

東京都目黒区に事務所を構えるえびな税理士事務所では、有線LAN環境下では常時下り300Mbps超の速度の環境です。

それでもクラウド会計ソフトの反応速度は遅く感じます。

ワンクリックごとに砂時計、水をごっくんと飲むような感じです。

日中はともかく、夜間の使用はかなりのストレスを感じます。

 

とはいうものの、メリットは捨てがたい

ここまで、クラウド会計ソフトの「イケていない」ところを挙げましたが、

それでも預金やカード明細の自動同期+自動仕訳機能があるのは大変魅力です。

税理士が記帳代行を嫌がるのは1年の仕訳の半分超を占める預金の入力が面倒だからです。

この作業が減るだけで、特に若手の税理士はクラウド会計ソフトに魅力を感じているのです。

 

クラウド会計コラム①~クラウド税理士の視点~

2017-11-04

東京都目黒区のクラウド税理士 海老名洋明です。

えびな税理士事務所の税理士海老名は、インストール型、クラウド型双方の会計ソフトを20種類以上使用した経験があります。

その中でもクラウド会計ソフトは大変な将来性があると考えています。

開業したての事業主様を中心に、どのクラウド会計ソフトがいいの?という質問を多く受けます。

マネーフォワードクラウドとfreeeを例に、クラウド税理士海老名から見たクラウド会計ソフトの選び方をお伝えします。

 

1 使う機能はマネーフォワードクラウドもfreeeも同じ、でも…

freeeは素人向け、マネーフォワードクラウドは会計がわかっている人向けとよく評価されます。

しかし、個人事業主、法人成りしたばかりの小規模事業主の方が使う機能は、マネーフォワードクラウドもfreeeも実は同じです。

 

マネーフォワードクラウドの前仕訳コピー機能の活用を

この機能は次の仕訳を入力する際に、前の仕訳に入力した内容がそのまま残っている状態になる機能です。

これは結構便利な機能です。

例えば、「同じ店で何回も買い物をした」「毎日同じ駐車場に車を止めた」という場合に、

「入力内容を維持」欄にチェックしておくと、日付と金額を変えるだけで仕訳を登録できます。

 

クレジットカードの同期タイミングの違い

これは結構大きな違いです。

マネーフォワードクラウド 支払時に同期   カードで支払ったらすぐに会計に同期されます。
freee 締日ベースで同期

カードで支払ってもすぐには会計に同期されません。

締日になってから同期されます。

一言で申し上げると、マネーフォワードクラウドの方がタイムリーです。

将来クレジットカードの支払いが生じたときは、「あれ?同期されていない」「いつになったら同期されるんだ?」
といった疑問は結構なストレスになり、決算が遅れてしまう原因になります。

 

「摘要」欄の記載の有無

freeeをご使用のお客様の会計データを拝見すると、「備考」欄の記入がない場合がほとんどです。
これは画面表示の分かりづらさによるものです。

小規模の事業主様の場合は、「取引先」「品名・部門・メモタグ」欄を入力することはまれですが、

その流れで「備考」欄の入力も省略してしまうのです。

消費税の申告の際は、相手先や内容を帳簿上に記載することが求められることから

「備考」「摘要」欄は大変重要です。

税務調査の際、「備考」「摘要」欄が空白ですと、調査官は何があったのか必ず疑ってかかります。

使い勝手は同じと感じても、知らぬ間にこのような税務上のリスクを負うことがありますので、

クラウド会計ソフトを利用の際は、税理士に会計帳簿を確認してもらうことをおすすめします。

税理士視点から見ると、使用感はともかく、税務上のリスクの観点からマネーフォワードクラウドのご使用をすすめることと思います。

 

安定感

クラウド会計ソフトはサーバへアクセスして使用する都合上、インストール型会計ソフトと違い、

インターネット環境やサーバ等外部環境に大きく影響されます。

東京都目黒区のえびな税理士事務所は、最新のCPU搭載のデスクトップパソコン(第7世代 Intel core-i7 7700K)、

有線LAN環境で下り300Mbps以上の良好なインターネット環境で作業しております。

どちらも挙動が「早い」とは言い難い状況です。

しかし、freeeにおいては、メンテナンス等で挙動が遅い、一部機能で動作エラーが生じたことを確認しました。

 

クラウド税理士 海老名の結論

これらから、税理士海老名の実際の使用感は、マネーフォワードクラウドの方が断然上です。

お客様にもマネーフォワードクラウドをおすすめしております。

 

2 税理士からの評判

「決算を急がなければならない」
「税理士とトラブルになった」

といった場合は、税理士を見つけて決算を依頼することになります。

その際、特定の会計ソフトしか使用していない税理士もおりますが、どの会計ソフトも対応する税理士も多くおります。

その際、お客様はもちろん、税理士が使いやすいと感じるような会計ソフトを選ぶのがリスク管理上賢明です。

 

税理士が使いづらいと感じる会計ソフトでは、処理のミス、決算処理の遅延といったリスクが生じます。

また、税理士に依頼したものの実際には無資格の職員が作業することとなると、さらにそのリスクが増大します。
(新人職員ならなおさらです)

 

クラウド会計ソフトはサーバにアクセスする都合上、挙動がインストール型ソフトに比して遅くなります。

いくつものお客様を抱える会計事務所が、慣れないクラウド会計ソフトを使用すると時に致命的なミスをする危険性があります。

ホームページにクラウド会計OKと記載している税理士に依頼することをおすすめします。

 

税理士からの評判はというと…

freee から 

マネーフォワードクラウド への移行

  何人もおります。
マネーフォワードクラウド から freee への移行  同業者で1人おります。
freee 一本

いらっしゃいます。

当初からfreee一本の方が多いです。

マネーフォワードクラウド 一本

いらっしゃいます。

当初からマネーフォワードクラウド一本の方に加え、freeeから移行した方が多いです。

freeeはあくまで営業の一環というスタンスという方もいらっしゃいます。

また、請求機能との連動の観点からマネーフォワードクラウドを推奨する公認会計士の方が複数いらっしゃいます。

マネーフォワードクラウド、freeeともに自社の優位性を訴えておりますが、少なくとも税理士の間ではマネーフォワードクラウド優勢なようです。

士業専門のホームページ作成業者の話でも、税理士・公認会計士からのfreeeに対する評判は芳しくないようです。

 

えびな税理士事務所では

マネーフォワードクラウド、freeeどちらも対応します

えびな税理士事務所は、双方のクラウド会計ソフトに対応しております。

なお、初めてクラウド会計ソフトをご利用の際はマネーフォワードクラウドのご利用をおすすめしてます。

また、各種会計ソフトからマネーフォワードクラウドへ移行する際は、会計データを適切に移行しますのでご安心ください。

 

招待後すぐに決算処理いたします

申告期限直前の場合も、ご安心ください。

打ち合わせ前に招待頂くことで、入力状況を事前にチェックすることができ、打ち合わせをスムーズにすることができます。

スピーディーに申告を終え、事業に専念することができます。

まずはお問い合わせフォームよりご連絡ください。

申告までの詳細なスケジュール(最短2日で完了)をお知らせいたします。

 

それでもどちらか迷うという方へ

ご対面の際、双方の入力画面をお見せし、使用感を確認いただくことが可能です。

無理にクラウド会計ソフトをすすめることは一切しません。

クラウドとはいうけれども、やっぱり使い慣れた弥生会計がいいというお客様もたくさんいらっしゃいます。

まずはお気軽にお問い合わせください。

 

決算レポートを必ず作成します

クラウド会計でもインストール型ソフトでも、最後にお客様へ決算の内容を説明するのは生身の人間、税理士です。

えびな税理士事務所の税理士海老名は、文章の作成能力、説明の分かりやすさに自信があります。

申告にあたっては、決算内容の説明を口頭で説明して決算書と納付書をお渡しして終わり、ということはしません。

分かりやすい決算レポートを書面でご提示し、申告内容だけでなく、進行期のアドバイスも必ず行うことをお約束します。

Newer Entries »

トップへ戻る

電話番号リンク 問い合わせバナー