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ファイリング・デザイナー税理士が教える節税へ導くレシート・請求書のまとめ方⑦ ~糊付けかクリップ留めか~

2017-06-20

東京都目黒区のファイリング・デザイナー税理士 海老名洋明です。

 

レシートや領収書を集計した後、レシート類をどのように管理するかは人それぞれです。

代表的な管理方法としてはこんなところでしょうか。

 

レシートの上部を糊付けする

(形態)紙にジャバラ状に貼り付ける、一仕訳ごとにレシートを貼り付ける

最も理想的な方法です。仕訳とレシートが紐づいているためチェックする税理士側にとって最も良い「お客様」になります。

会計処理のチェックを早く終えられ、節税や経営に役立つ情報を得ることが期待できるでしょう。

 

マメな方でないと続けられないリスク大

それに糊が手についたり、紙が汚れたりするのが嫌ではありませんか?

また、レシートの数が少ない場合はわざわざそこまでする必要がない場合もあります。

簿記を理解し仕訳を入力した後に糊付けするのが一般的ですので、「借方?貸方?」という方には実りの少ない方法であるかもしれません。

 

貼るという作業のプレッシャー効果も

一方で、税理士に記帳を依頼する場合は、ダンボールにレシートが無造作に入っている状態を避けるため、簿記を理解していなくても事業に関係するレシートを片っ端から月ごとにノートに貼り付けるという方法もありです。

 

クリップ留め または ホチキス留め

(形態)科目ごとまたは月ごとにレシートをまとめて留める、カード明細をカードごとにまとめる

 

小規模の事業主様にとっては現実的

月に生じるレシート量が、事務用のホチキスで一度に留められる最大量の20-30枚程度でしたらこの方法をおすすめします。

自計化しているのでしたら仕訳入力後月ごとにホチキス留め、記帳を依頼しているのでしたら月ごとにレシートをクリップ留めすることをおすすめします。

仕訳を入力する前のレシートはクリップ留めしておく方が、内容のチェックのしやすさ、めくりやすさから税理士側からは助かります。

 

袋にまとめて突っ込む

(形態)月毎に払ったレシートを何でも突っ込む

1年分のレシートを袋に突っ込むよりはずっといいです。

レシートの数がそれほど多くない(多くて数10)でしたら、この方法もありです。

でも、税理士側としてはあまり歓迎されない方法のひとつです。

 

余計な税金を支払う可能性高

本来経費である支出を集計し忘れ→余計な税金を支払う、という結果になりやすいのがこの方法です。

また、チャック付きのビニール袋や細長い封筒にレシートを突っ込むため、袋自体が破けたり、レシートがしわくちゃになったりするため、

①集計しづらい、②保管する際かさばる、等のデメリットがあります。

ファイリング・デザイナー税理士が教える節税へ導くレシート・請求書のまとめ方② ~レシートを折らない~ 参照

チャック付きのビニール袋や封筒を、月ごとに12個持つ家庭は案外少ないと思います。

買ってきたらレシートをまとめようとするけど、忘れてしまう→確定申告時期に慌てる、パターンの方の多くはこのような管理をしています。

 

毎月、1日-31日までのレシートをまとめる作業(できればクリップ留め)を習慣化しておくことをおすすめします。

 

えびな税理士事務所の方法

えびな税理士事務所は開所して間もなく、自動引き落としが多いため、それほどレシートは発生していません。

そこで次のような管理をしています。

①1か月ごとにレシートをExcelの集計表に入力

摘要を入力したら勘定科目が自動で表示されるように数式を組んであります。

 

②会計ソフトへデータをインポート

あらかじめインポートできる形式にExcelを編集しています。

 

③レシートを左上でホチキス留め

1か月分のレシートをまとめて左上をホチキスで留めています。

勘定科目ごとにまとめるのは、1月から12月まで毎月、勘定科目の数だけレシートを分類する手間が生じ、後で勘定科目を変更したいときにレシートを移動するのが面倒です。

 

④クリアファイルへ

レシートがしわにならず、月ごとにまとまっているため、かさばらず、後で確認もしやすい状態を保っています。

 

 

ファイリング・デザイナーとは、紙や電子による書類整理のプロフェッショナルで、一般社団法人日本経営協会が主催する検定の合格者に与えられる資格です。

えびな税理士事務所の税理士海老名は、ファイリング・デザイナー1級資格を取得しており、当事務所では環境に優しいペーパーレス事務所を実現しています。

 

ファイリング・デザイナー税理士が教える節税へ導くレシート・請求書のまとめ方⑥~レシートのスキャナ読み取りは是か非か~

2017-05-26

~レシートのスキャナ読み取りは是か非か~

 

東京都目黒区のファイリング・デザイナー税理士 海老名洋明です。

 

最近、クラウド会計ソフトを中心に、スキャンによるレシートや領収書の読み取り、その後の自動学習による自動仕訳入力機能が注目されています。

経理に明るくない方なら、借方、貸方を気にすることなく、貸借一致がどうしたと考えることなく作業が終わるのですからそれは魅力的です。

業務の効率化に関心を持つえびな税理士事務所の税理士 海老名もこの動向に大変注目しており、実際に試しております。

 

レシートのスキャンでのヒヤリハット

2017年(平成29年)5月現在以下の現象を確認しています。

①(要注意)税込金額ではなく税抜金額を読み取った。

支払った金額は税込108円なのに、スキャンすると税込100円として読み取った

 

②(気付きづらい)値引後の金額を認識しない

スーパーでレジ袋不要やポイント使用による値引きがあった場合は、レシートに総額、値引金額、値引後の支払金額が記載されます。

しかし、実際の支払金額である値引後の支払金額が小さなフォントで記載されている場合があり、そのときは誤って実際の支払金額ではない総額を読み取ることがあります。

例えば、総額100円、レジ袋不要のため2円値引きで支払金額が98円の場合、スキャンすると実際に支払った金額を100円と認識してしまいます。

 

③電話番号や郵便番号を読み取った

支払金額の近くでフォントが似ている電話番号や郵便番号を読み取った

 

④数字が入った店名の数字を読み取った

同様に住所の地番や日付を読み取るケースもあり

 

という風に、経理初心者の人間でもやらない数字を認識することが多々あります。

実感として、正確に読み取れる割合はそれほど高くありません。

1度の作業において、すべてのレシートを正確に読み取れることはまずありません。

ひどい場合はかろうじて勝ち越す程度です。

 

確認や修正作業がどうしても生じる

名刺アプリでは、名刺のスキャンでは、誤って読み取った社名・人名や電話番号を修正することがあります。

レシートの読み取りでも同様に、スキャナで読み取った後に文字や数字の修正作業がどうしても生じます。

名刺アプリは自己管理用の使用が主でしょうから、修正しなくても困ることはあまりないでしょう。

一方、レシートや領収書の読み取りは、その金額が決算書や税務申告書にダイレクトに反映されます。

1枚、2枚の読み取り間違いが税務調査時に命取りとなる危険性をはらんでいます。

よって、スキャンした後もひとつひとつ確認する作業が必須となります。

さらに、レシートや領収書のない出費(例えば電車代)や読み取りづらい手書きの領収書はスキャン読み取りは不可能です。

スキャンと別途会計ソフト入力の二つの方法を併用するのは、手間であると考えます。

 

えびな税理士事務所のおすすめの方法

レシートのスキャンによりすべて自動で正確に会計入力ができればいいですが、

①正確に読み取れないことがある

②公的機関の文書を中心にそもそも読み取りに適していない文書が多い

ことなどから、えびな税理士事務所では、当事務所オリジナルの簡単な小口現金入力用のExcelシートに入力していただき、会計ソフトにインポートする方法を採っております。

借方、貸方を意識することなく、お小遣い帳の感覚で簡単に記帳できます。

 

とはいえ、チェス、将棋、囲碁とAIが人間のトップ棋士に完勝する時代です。

現在の不満点は近い将来解消され、スキャンによる自動仕訳が主流になるかもしれません。

えびな税理士事務所はより楽で正確な作業の実現のため、今後もリサーチを続けます。

 

ファイリング・デザイナーとは、紙や電子による書類整理のプロフェッショナルで、一般社団法人日本経営協会が主催する検定の合格者に与えられる資格です。

えびな税理士事務所の税理士海老名は、ファイリング・デザイナー1級資格を取得しており、当事務所では環境に優しいペーパーレス事務所を実現しています。

 

ファイリング・デザイナー税理士が教える節税へ導くレシート・請求書のまとめ方⑤~封筒は開封したら捨てる~

2017-04-23

~封筒は開封したら捨てる~

 

東京都目黒区のファイリング・デザイナー税理士 海老名洋明です。

 

前回は、節税へ導くレシート・請求書のまとめ方のコツの3つ目として「封筒はまずは開封する」をご紹介しました。

封筒類は、内容を理解できるかどうかはともかくまずは開封して、内容ごとにまとめておくことをご説明しました。

多くはお金が出ていく面白くない内容ですが、中には給付金のお知らせといったお得な情報もあります。

開封せずに捨てることはせずに、まずは開封してみましょう。

 

今回はコツの4つ目として「封筒は開封したら捨てる」をご紹介します。

前回は開封した書類の取り扱いをご説明しましたが、今回は封筒そのものの取り扱いです。

 

公的機関から送られてくる書類の封筒の多くは窓付きのA4三つ折りタイプとなっています。

長辺とじ、短辺とじの双方ありますが、どちらにせよ、糊付け部分を丁寧にはがすかハサミやカッターで切るかにより、書類を取り出すことと思います。

 

封筒は捨ててしまう

書類をきれいに保存することを考えて封筒に戻したくなる気持ちはよくわかります。

取り出した書類を封筒に戻すとき、書類が封筒の角に当たってやりづらくありませんか?

封筒に入れることによるデメリットはほかにもあります。

 

①いつのどのような内容の文書なのか一目でわからなくなる

②案外封筒そのものをなくしてしまいがち

③封筒を束にするとかさばってしまう

④イレギュラーな形なので、適切な保管スペースがない

 

日付や連絡先はたいてい同封されている書類にも書いてありますので、わざわざ封筒を保存する必要はありません。

家庭用でも再利用する場面はほとんどありませんので、封筒は捨ててしまうのがおすすめです。

 

必要な書類だけを開いて、A4の三つ折りの書類は折り目を開いて、クリアファイルに入れましょう。

 

広告やお知らせも読んだら捨ててしまう

公的機関、民間問わず、封筒の中にはお知らせや広告宣伝の印刷物がたくさん同封されています。

送り手の一方的な都合で送っているもので、受け手にとってメリットがない場合が大多数です。

関係ないものはごみ箱か再生紙入れに直行させましょう。

関心のあるものについても、多くはインターネット上で情報を手に入れることができます。

確定申告時期にこれらの紙は障害物にかわってしまいます。

 

シールタイプのはがきで届いたものについても、料金等のページ以外については切り取って捨ててしまいましょう。

 

ファイリング・デザイナーとは、紙や電子による書類整理のプロフェッショナルで、一般社団法人日本経営協会が主催する検定の合格者に与えられる資格です。

えびな税理士事務所の税理士海老名は、ファイリング・デザイナー1級資格を取得しており、当事務所では環境に優しいペーパーレス事務所を実現しています。

 

ファイリング・デザイナー税理士が教える節税へ導くレシート・請求書のまとめ方④~封筒はまずは開封する~

2017-04-14

~封筒はまずは開封する~

 

東京都目黒区のファイリング・デザイナー税理士 海老名洋明です。

 

前回は、節税へ導くレシート・請求書のまとめ方のコツの2つ目として「毎月発生するカード利用明細や請求書は相手先ごとにまとめる」をご紹介しました。

カード、電気・ガス・水道、携帯電話など、毎月配達される請求書、領収書は種類ごとに12月分が上になるようにまとめた方が、経費の計上漏れが防げて、余計な税金の納付を防ぐことができることが、お分かりいただけたと思います。

 

今回はコツの3つ目として、「封筒はまず開封する」をご紹介します。

 

1年間郵便ボックスを開けていると、実にいろいろな郵送物が送られてくることに気づきます。

新年の年賀状から始まり、先ほどのカード利用明細、水道光熱費の請求書・領収書のほか、近所の飲食店のチラシ、不動産広告、親族友人知人からの手紙等々、挙げればキリがありません。

ところで税務署や年金事務所、都道府県税事務所から届く封筒やはがきはどのように保管していますか?

 

もしかして、1年間開封せずにそのまま、という方が多いのではないのでしょうか。

「『いつまでに〇円払ってください』という内容ばかりだし、どうせ自動引き落としだし、得する内容のお知らせなんてないし」と考え、開封したくない気持ちはよく理解できます。

 

でも、待ってください。

その中には、還付のお知らせやお得な手続きの案内が入っているかもしれません。また、納付の督促状かもしれません。

放っておくと財産の差し押さえ等、大変な不利益を被る危険性すらあります。

 

まずは開封しましょう

封筒を開封しないで1年間ためると、かなりの量になり、かさばります。

カッターやハサミで封を開けて、中から書類を取り出して、3つ折りの書類を開いての作業を繰り返していると、1時間や2時間はあっという間に経ってしまいます。

 

金額が書いてあったらとりあえず保存

とはいうもの何を保存していいかわかりませんよね。

まずは金額が書いてあるものはすべて保存しておきましょう。

お金を受け取るのか支払うのかにかかわらず、内容がよくわからなくても同じ種類のものは同じ束にしてまとめておきましょう。

 

折り目を開いてクリアファイルに保存

3つ折りにした書類によくあるのは、開かないと肝心の金額が分からないということです。

カードの利用明細は開かなくても請求金額が分かりますが、公的機関からの書類は前段に挨拶やら説明やら前置きが多く、結論の金額は後ろの方にあることが多いのです。

受け取るのか払うのかが分かったら、その金額が一目でわかるように、書類の折り目を開いて、サイズに合わせてクリアファイルに保存おきましょう。

 

1月の上に2月、2月の上に3月

同じない内容の送付物については、3つ折りを開いた書類を、種類ごとに1月の上の2月、2月の上に3月、の繰り返しで12月が一番上になるように重ねておくと、後で確認が楽になります。(「毎月発生するカード利用明細や請求書は相手先ごとにまとめる」参照)

 

ファイリング・デザイナーとは、紙や電子による書類整理のプロフェッショナルで、一般社団法人日本経営協会が主催する検定の合格者に与えられる資格です。

えびな税理士事務所の税理士海老名は、ファイリング・デザイナー1級資格を取得しており、当事務所では環境に優しいペーパーレス事務所を実現しています。

 

ファイリング・デザイナー税理士が教える節税へ導くレシート・請求書のまとめ方③ ~毎月配達されるカード利用明細や領収書類は種類別にまとめる~

2017-04-09

~毎月配達されるカード利用明細や領収書類は種類別にまとめる~

 

東京都目黒区のファイリング・デザイナー税理士 海老名洋明です。

 

前回は、節税へ導くレシート・請求書のまとめ方のコツの1つ目として「レシートを折らない」をご紹介しました。

レシートを折らないで保存することで、確定申告の際の集計が格段に楽になることをご理解いただけたと思います。

 

今回はコツの2つ目として、「毎月配達されるカード利用明細や請求書は種類別にまとめる」をご紹介します。

 

今やカードを一切使わず、ニコニコ現金払いのみで過ごす方は少数派です。

事業主の方においても、家賃、水道光熱費、ETC料金等、事業・日常生活を問わずあらゆるシーンでカードを使うことと思います。

えびな税理士事務所の税理士海老名は、学生時代から大学生協提携のカードで学食の支払いをしていました。

 

ところで、毎月郵便ポストに配達されるカード利用明細や電気・ガス・水道の領収書はどのように保管していますか?

他のレシートと混ぜて保管していませんか?

 

毎月配達されるもの

長期出張で事務所を空けない限り、「今月の電気代は0円」ということは、まずありません。

毎月郵便ポストに配達されるものの代表例はこんなところでしょうか。

①カード利用明細

②電気・ガス・水道の領収書

③固定電話代、携帯電話代、インターネット利用料の請求書・領収書

④得意先からの請求書・領収書(仕入・経費関係)

 

また、逆に郵便ポストに投函するものとして

⑤得意先への請求書・領収書(売上関係)

も毎月発生するものとして考えられます。

 

毎月配達されるものは、①種類別にまとめる

レシート類を種類ごとにクリップで留めて、月別に袋に入れるは良いことです。

しかし、その袋に毎月配達されるものを入れるのは、おすすめしません。

カード利用明細はA4サイズが多く、また、電気・ガス・水道の領収書は縦長の感熱紙やはがきサイズであり、レシート類と比べて大型です。

レシート類と一緒にこれらの書類を保管すると、レシートがくしゃくしゃになってしまい、集計する際余計な作業が生じます。(「レシートを折らない」参照)

また、袋に入れるのを忘れてしまいがちで、経費の計上漏れが生じてしまいます。

結果的に余計な税金を納付することになってしまいます。

 

カード利用明細1年分、電気代の領収書1年分、ガス代の領収書1年分、水道代の領収書1年分、という感じで毎月配達されるものは種類別にまとめるのがおすすめです。

 

毎月配達されるものは、②12月分が上になるように重ねて保存する

毎月配達されるものは、毎月配達されるたびに上に重ねて保存しましょう。

1月の上に2月、2月の上に3月、という具合に一番上に直近に配達されたものを見えるようにします。

この繰り返しにより、1年後の確定申告のときには、12月分が一番上になります。

上に重ねることで前月分がちゃんと保存されているかを確認することができます。

 

ファイリング・デザイナーとは、紙や電子による書類整理のプロフェッショナルで、一般社団法人日本経営協会が主催する検定の合格者に与えられる資格です。

えびな税理士事務所の税理士海老名は、ファイリング・デザイナー1級資格を取得しており、当事務所では環境に優しいペーパーレス事務所を実現しています。

 

ファイリング・デザイナー税理士が教える節税へ導くレシート・請求書のまとめ方② ~レシートを折らない~

2017-04-05

~レシートを折らない~

 

東京都目黒区のファイリング・デザイナー税理士 海老名洋明です。

 

前回は確定申告を税理士に依頼する場合を例に、ファイリング方法による税理士からアウトプットの違いを説明しました。

ファイリングの出来によって、税理士からのアドバイスだけでなく納税額まで大きく変わることをお分かりいただけたと思います。

日頃のファイリングが節税につながるのです。

 

今回からはファイリング・デザイナー税理士である海老名が、節税につながり、税理士から期待していた以上の有用なアドバイスをもらえるようなファイリング方法をお伝えします。

 

今回は最初のコツとして、「レシートを折らない」をご紹介します。

 

レシートをサイフに入れるとき、汚れたり、文字が消えたりしないようにレシートを折るときがあります。

しかし、確定申告にあたって経費を集計する時はとても不便です。

なぜかというと、単純に「かさばる」からです。かさばると整理しづらい上に、日付や金額が確認しづらくなり、手を余計に動かすことになります。

 

レシートが折れていると・・・

折れたレシートの山から経費を集計するときの作業はこんな感じです。

折れたレシートを伸ばしながら、レシートを項目別(消耗品、ガソリン代等々)に分ける。

②分けたレシートの山が膨らんでいるので、伸ばしながら向きをそろえる

③電卓やExcelで、レシートを伸ばしながら集計する。

④入力後、横に置いたレシートの山が膨らんでいるので、伸ばしながら向きをそろえてクリップやホチキスで留める

 

下線を引いたところはすべて余計な作業です。折れたレシートは立体的で不安定なので、平らにしないと作業がはかどりません。そこで、折れたレシートを伸ばす作業が折れたレシートの数だけ生じてしまうのです。

何気ない作業ですが何度も繰り返すと大変なストレスになります。

確定申告の際、1年分をまとめて集計するのに嫌気が差す一因に、実はレシートを折って保存していることがあるのです。

左 レシート20枚折って保管した場合

右 レシート60枚折らずに保管した場合

こうすれば楽になる

買い物をしたときに、レシートを直接買い物袋に入れるとくしゃくしゃになってしまいます。

家や事務所へ帰るまではレシートをサイフの札束入れに折らずに入れておきましょう。

帰ったあとは、その場で集計し、記帳するのが理想ですが、そうはいかないでしょうからそれまではクリアファイルに仮置きしておきます。

 

でも大きい領収書はどうするの?

そうはいうものの、大きいサイズの領収書もたくさんありますよね。

病院、薬局の領収書の多くはA5サイズですし、とある大手のカフェショップの領収書は折らないとサイフに入りません。スーパーで食材をたくさん買ったときは、レシートが縦長になってしまいます。

どうしても折らないといけないときは、家や事務所へ帰ったらクリアファイルに未処理のレシートと一緒に入れて、本棚に入れてしまいましょう。本の圧力で折り目やしわが伸びて後日の作業が楽になります。また、折る方向を統一しておきましょう。縦折りと横折りが混じると折り目を伸ばしづらくなります。

 

ファイリング・デザイナーとは、紙や電子による書類整理のプロフェッショナルで、一般社団法人日本経営協会が主催する検定の合格者に与えられる資格です。

えびな税理士事務所の税理士海老名は、ファイリング・デザイナー1級資格を取得しており、当事務所では環境に優しいペーパーレス事務所を実現しています。

 

ファイリング・デザイナー税理士が教える節税へ導くレシート・請求書のまとめ方①~確定申告・ファイリング方法による税理士からの返事の違い~

2017-03-23

~確定申告・ファイリング方法による税理士からの返事の違い~

 

東京都目黒区のファイリング・デザイナー税理士 海老名洋明です。

 

数ある税理士のホームページ、ブログには、確定申告書の作り方・節税のコツがあふれております。

しかし、確定申告書の作成のお手伝いをする中でふと思いました。

「確定申告書を書く前に資料のファイリングに苦労していませんか?」

 

ファイリング・デザイナー資格を有する税理士 海老名が確定申告を少しでも楽にするレシートや請求書の保管のちょっとしたコツをお伝えします。

 

確定申告では自ら申告書を作成するか税理士に依頼するかを問わず、1年分のレシートや請求書・領収書、医療費の領収書等々、お金にまつわるあらゆる書類をファイリングしなければなりません。

 

税理士に依頼するとき、ファイリングの出来によって、税理士からのアウトプットに大きな差が生じます。

1年に1度、税理士に確定申告を依頼する場合を例に、ファイリング方法による税理士からのアウトプットの違いをまとめました。

 

1.ダンボールに1年分の資料を一緒くたにまとめる

【入っているもの】

①私用のメモ書き

②通帳コピー(抜けたページあり)

③スーパーのチラシ・クーポン

④レシート(私用の買い物分も多くあり)

⑤売上をまとめた手書きの集計表

⑥申告年より前年のレシート、控除証明書

⑦請求書

⑧未使用の切手、印紙、封筒

⑨馬券、宝くじ(すべて外れ)

⑩カード明細(抜けた月あり)

⑪役所からのお知らせ書類(未開封)

⑫その他内容はよくわからないが金額が記載されている書類

 

あえてランダムに列挙しましたが、必要な書類が不要な資料の山の中に埋もれています。

この場合、税理士は税額を算出するために必要最低限の書類を取り出すことに注力します。

 

【税理士からの返事】

●月分の売上の集計が漏れていませんか?

通帳の●ページとカード明細の●月分のコピーを送ってください。

 

【税理士からのアウトプット】

①確定申告書、納付書

②納税額の電話連絡(遅め、申告期限ぎりぎりのときも)

③請求書(少し高め)

申告書を作成するのがやっと、というのが正直なところです。足りない資料については経費に計上しませんので、納税額が多くなるかもしれません。

節税提案は望めません。

 

2.袋にレシート・請求書・カード明細を月別にまとめる

【入っているもの】

①売上・経費の請求書、レシート・領収書(月別にまとめて、合計12袋)

②各種控除の証明書

ダンボールを12等分した形です。1年分の資料を、必要か不要を問わずまとめてダンボールに突っ込んだ場合に比べ、単純計算で12倍の手間をかけていますので不要な資料は少なくなります。

ただし、気の向いたときに書類を袋に入れることが多くなりなりますので、資料が妙に少ない月や、水道光熱費やカード明細といった毎月送付されるはずの資料が抜けていることがあります。

 

【税理士からの返事】

●月分の携帯電話代わかりますか?

 

【税理士からのアウトプット】

①確定申告書、納付書

②納税額と増減要因の電話連絡(少し早め)

③前年比の損益計算書→New

④請求書

 

月別に一通りの資料がそろっているので、申告書作成に要する時間が短縮できた分、前年対比の検討等に時間を使うことができます。

なお、携帯電話代やカード明細はインターネット上でも確認できますが、過去半年分しか確認できない場合があります。不明分は経費に計上できず、余分な納税が生じる可能性があります。

 

3.月別・項目別にクリップ留め

【入っているもの】

①売上・経費の請求書、レシート・領収書(月別・項目別にクリップ留め)

②各種控除の証明書

月別に加えて項目別に整理しようとしますので、日々書類の整理に気を配るようになります。

添付漏れしやすいカード明細や水道光熱費の領収書が抜けることがありません。

 

【税理士からの返事】

売上が増えましたが、原因は何ですか?増えた売上に対応する支出はまだありませんか?

従業員を増やしたようですが、所得拡大促進税制により税額が減る可能性があるので給与明細を見せてくれませんか。

 

税額の計算にとどまらず、節税に結び付く質問や、経営管理に役に立つ会話ができるようになります。

 

【税理士からのアウトプット】

①確定申告書、納付書

②納税額の電話連絡(早め

③前年比の 月 別 の損益計算書→New

④前年比の相手先別売上・仕入や客単価資料→New

⑤請求書(良心価格)→New

 

同じ報酬を支払って確定申告書の作成を依頼するのでしたら、「3.月別・項目別にクリップ留め」の方法でファイリングすることで、節税につながる早く・細やか・良心的なアドバイスも受けられます。

 

次回以降のコラムで、自分で確定申告書を作成するときに楽になる、また、税理士に依頼するときも付加価値の高いサービスを受けられるファイリングのコツを具体的にお伝えします。

 

ファイリング・デザイナーとは、紙や電子による書類整理のプロフェッショナルで、一般社団法人日本経営協会が主催する検定の合格者に与えられる資格です。

えびな税理士事務所の税理士 海老名は、ファイリング・デザイナー1級資格を取得しており、当事務所では環境に優しいペーパーレス事務所を実現しています。

 

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