~レシートを折らない~
東京都目黒区のファイリング・デザイナー税理士 海老名洋明です。
前回は確定申告を税理士に依頼する場合を例に、ファイリング方法による税理士からアウトプットの違いを説明しました。
ファイリングの出来によって、税理士からのアドバイスだけでなく納税額まで大きく変わることをお分かりいただけたと思います。
日頃のファイリングが節税につながるのです。
今回からはファイリング・デザイナー税理士である海老名が、節税につながり、税理士から期待していた以上の有用なアドバイスをもらえるようなファイリング方法をお伝えします。
今回は最初のコツとして、「レシートを折らない」をご紹介します。
レシートをサイフに入れるとき、汚れたり、文字が消えたりしないようにレシートを折るときがあります。
しかし、確定申告にあたって経費を集計する時はとても不便です。
なぜかというと、単純に「かさばる」からです。かさばると整理しづらい上に、日付や金額が確認しづらくなり、手を余計に動かすことになります。
レシートが折れていると・・・
折れたレシートの山から経費を集計するときの作業はこんな感じです。
①折れたレシートを伸ばしながら、レシートを項目別(消耗品、ガソリン代等々)に分ける。
②分けたレシートの山が膨らんでいるので、伸ばしながら向きをそろえる
③電卓やExcelで、レシートを伸ばしながら集計する。
④入力後、横に置いたレシートの山が膨らんでいるので、伸ばしながら向きをそろえてクリップやホチキスで留める
下線を引いたところはすべて余計な作業です。折れたレシートは立体的で不安定なので、平らにしないと作業がはかどりません。そこで、折れたレシートを伸ばす作業が折れたレシートの数だけ生じてしまうのです。
何気ない作業ですが何度も繰り返すと大変なストレスになります。
確定申告の際、1年分をまとめて集計するのに嫌気が差す一因に、実はレシートを折って保存していることがあるのです。
左 レシート20枚を折って保管した場合
右 レシート60枚を折らずに保管した場合
こうすれば楽になる
買い物をしたときに、レシートを直接買い物袋に入れるとくしゃくしゃになってしまいます。
家や事務所へ帰るまではレシートをサイフの札束入れに折らずに入れておきましょう。
帰ったあとは、その場で集計し、記帳するのが理想ですが、そうはいかないでしょうからそれまではクリアファイルに仮置きしておきます。
でも大きい領収書はどうするの?
そうはいうものの、大きいサイズの領収書もたくさんありますよね。
病院、薬局の領収書の多くはA5サイズですし、とある大手のカフェショップの領収書は折らないとサイフに入りません。スーパーで食材をたくさん買ったときは、レシートが縦長になってしまいます。
どうしても折らないといけないときは、家や事務所へ帰ったらクリアファイルに未処理のレシートと一緒に入れて、本棚に入れてしまいましょう。本の圧力で折り目やしわが伸びて後日の作業が楽になります。また、折る方向を統一しておきましょう。縦折りと横折りが混じると折り目を伸ばしづらくなります。
ファイリング・デザイナーとは、紙や電子による書類整理のプロフェッショナルで、一般社団法人日本経営協会が主催する検定の合格者に与えられる資格です。
えびな税理士事務所の税理士海老名は、ファイリング・デザイナー1級資格を取得しており、当事務所では環境に優しいペーパーレス事務所を実現しています。