クラウド会計コラム⑬~クラウド会計ソフトの安定性~

東京都目黒区のクラウド税理士 海老名洋明です。

当事務所においては、代表的なクラウド会計ソフトであるマネーフォワードクラウドとfreeeを使用しています。
その長所を認めながらも、重大なリスクや機能として不十分な点が多いことを発信しています。

(参考)クラウド会計コラム⑫~データバックのすすめ~

(参考)クラウド会計コラム⑤~クラウド会計は会計の知識のない人向けというけれど~

えびな税理士事務所は、クラウド会計ソフトの機能面、安定性について日々注視しております。

安定性という点では、「いつも」「変わりなく」「動作すること」が重要です。

その点、毎週月曜日に届く
「ウィークリーメール(マネーフォワードクラウド)」や「先週のレポート(freee)」

確実に届くか、何時に届くかを注視しています。

 

レポート機能の内容

先週の取引や、口座残高、収入金額、支出金額が表示されます。

本当のところは売上の金額等も知りたいところですが、そもそも仕訳を登録していないと売上の金額がレポートに反映されないので、レポートの内容としては、入出金が自動で同期される口座に関する情報がメインになるのでしょうね。

 

レポートが届く時間

えびな税理士事務所は、マネーフォワードクラウド、freeeのクラウド会計ソフトを使用しており、毎週月曜日にレポートが確実に届くかを確認し、クラウド会計ソフトの安定性をチェックしています。

それぞれのクラウド会計ソフトのお客様の数や規模は異なりますが、過去数か月のレポートメール受信時間(gmailを使用)はおおむねこんな感じです。

マネーフォワードクラウド 午前中
freee 昼前(11時半くらい)~夜(20時過ぎ)

当事務所においては、マネーフォワードクラウドの方が、早く、かつほとんど受信時間に前後なく届く傾向があり、freeeについては届く時間がバラバラ(同じお客様についても週によってバラバラ)の傾向がありました。

レポート作成の負荷やサーバの都合もあるでしょうから、すべてのユーザーに同時配信とはいかないのでしょう。

ユーザー登録をしているものの全く使用していないユーザーには遅く、毎日使用しているユーザーには早く、といった運用をしているのかもしれませんが、実際のところは分かりません。

それにしても先週のレポートが夜に届くのは、レポートというにはタイムリーでないですね。

20時を過ぎたら多くの事業主は営業時間が終わっています。

 

突然「先週のレポート」が届かなくなった

当事務所において、freeeの「先週のレポート」が何の前触れもなく6月6日(月)を最後に途絶え、9月17日(月)に再度送信されるという事象を確認しました。

レポートの有無で業務に重大な影響を及ぼさないと判断し、freeeの出方をうかがうため、こちらからはあえてアプローチせずにいました。

再開後もfreeeから何の連絡もなかったため、当方から理由の説明を求めています。
どうやら複数のユーザーで同様の現象が起こっているようです。

追加の情報をこのページでお伝えします。

(9/26追記)

サポートからの回答を読んだところ、事象が解消した旨の記載はありましたが、原因については「何らかの原因」としか記載しておらず、原因の追及を行っていないようでした。

また、「不具合発生時の対応に追い付いていない」との回答があり、日常的にバグの修正に追われているようです。

弥生会計等インストール型会計ソフトにおいては基本的にバグ修正のお知らせはありませんから、大変危険な会計ソフトであると評価せざるをえません。

「個別事象の場合、不具合が発生したユーザーの特定が困難である」との回答もあったことから、例えばお客様だけ仕訳が全く登録されないという事象が起こった場合も何らリカバリーがされない危険性すらあります。

 

クラウド会計ソフトベンダーの品質保証体制

今回の一件を含め、欠陥を指摘する際はサポートに連絡することになります。

食品会社等、消費者がよく接する業界のサポート対応は、最初から最後まで低姿勢に

1に「ごめんなさい」

2に「事実の確認と原因の説明」

3に「再発防止策」

最後に、もう一度「ごめんなさい」が定番ですが、

クラウド会計ソフトのベンダーは、

1に「ごめんなさい」

2に「修正したことの報告」→理由の説明をしません

3を飛ばして、

最後に、「今後の開発にご期待ください」

といった信じられない言葉で締めくくります。

一歩間違えればお客様の命を落としかねない食品製造業の工場の厳しい現場で品質管理部門に勤務していた税理士からみると、品質保証部門が機能していない(もしくは存在しない)ことの証左です。

貸借不一致仕訳が登録されるという、会計ソフトとしてありえない欠陥を周知しないこともあったことから、クラウド会計ソフトベンダーはまだまだお客様を甘くて見ていると断じざるを得ません。

このような企業姿勢のクラウド会計ソフトベンダーから身を守るのはお客様ご自身です。クラウド会計ソフトの良い点悪い点を熟知した税理士のサポートを受けることをおすすめします。

 

 

 

 

 

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