クラウド会計コラム⑥~法人設立1年目こそ税理士への依頼が大切~

東京都目黒区のクラウド税理士 海老名洋明です。

法人の初めての決算は、税理士の関与が必須です。

個人のときは自分で確定申告書を提出できたから、法人でもひとりで申告までできるはずと思ったけれど、いざ申告になると手も足も出ない、という法人設立1年目のお客様から問い合わせが相次いでおります。

法人を設立したばかりの初年度こそ、設立当初から税理士の関与が必要であると考えます。
お客様のお話を伺ったなかで、ここでつまづいていると思われることをまとめてみました。

 

(簡単)開業関係の届出

事業開始届、青色申告承認申請書等々、税務署、社会保険関係の届出提出する書類は何種類にも及び、大変な手数がかかります。

最近は開業freeeなどで簡単にこれらの書類を作成できるので、案外クリアされている方が多いです。

どのお客様も紙に出力し税務署へ出向いて提出していますが、税理士に依頼すると電子により届け出ますのでお客様が税務署に足を運ぶ必要はありません。

 

(やや難)会計関係の初期設定

これが簡単なようで結構大変です。

いつもクラウド会計を使っている税理士なら、こんなことにも迅速に対応してくれます。

・初期残高の設定

「開業費」「創立費」といった法人設立1年目で必ずお目にかかる勘定科目。
でも、どこからどこまで?これもいいのかな?などなど、分からないことをインターネットで調べますがお客様それぞれの事情に沿った答えは意外と少ないものです。

 

・無駄な勘定科目の非表示設定

スモールビジネスの方にとって、使う勘定科目はあまり多くありません。

しかし、どの会計ソフトも初期設定ではご丁寧に「繰延税金資産」に「法人税等調整額」といった税効果会計の勘定科目や「船舶」「土地再評価差額金」といった税理士でも一生に接しないかもしれない勘定科目が表示されるようになっています。

使いやすい画面にするためにはひとつひとつ非表示設定する必要あり、これが結構な手間です。

 

(やや難)入力のしかた

クラウド会計ソフトの本画面上でも仕訳を入力できますが、実はそんなに効率のいい方法ではありません。
Excelのテンプレートで楽に入力し、クラウド会計ソフト側にインポートする方法があります。
クラウド会計ソフトのヘルプを見るよりも、税理士に聞いた方が楽ですよ。

 

(難)役員報酬の決め方

法人を設立した多くの方は、法人に入金されたお金をできるだけ多く個人に流したいと考えています。
そこで、法人から個人へ給与(役員報酬)を支給するわけですが、(正確な表現ではありませんが)役員報酬を支給するときは1年を通して同額を毎月帳簿上も費用として計上しなければなりません。

・いくらにするのか
・いつ支給するのか
・資金繰りが厳しいので支給しないときはどうするの?
・源泉所得税の扱いは?
・役員でない奥様に給与を支給したいのだけどいくらにしたらいいの?
・給与ソフトはどれがいいの?

といったクラウド会計ソフト側の都合だけでない事柄がいくつもあります。
このような疑問に対しても、税理士でしたらすぐお答えすることができます。

 

(注意)普通預金、クレジットカードの同期設定

クラウド会計ソフト側で丁寧に説明しているため設定自体は簡単にできます。
しかし、そこには落とし穴がたくさんあります。
税理士海老名が関与し始めたお客様にはこんな方がおりました。

・同期設定はしたけど、なぜかある月がまるまる同期されていない
・売上や費用が2倍計上されてしまう
・法人なのに個人カードも同期してしまい、債務が雪だるま式に増える

同期機能はクラウド会計ソフトの強みでもあり弱みでもあるのです。

このような事象については日ごろから「残高試算表」「月次推移表」を見て察知するわけですが、会計についての少々の知識が必要です。
会計知識があまりなくても大丈夫、というのをクラウド会計ソフト会社側は売りにしていますが、ノーガードだと痛い目に遭うかもしれませんよ。

 

(難)1月の書類ラッシュ

個人の時代には見たことのない、年末調整、給与支払報告書、法定調書合計表、償却資産税申告書の提出や源泉所得税の納付(7-12月分)が1月にどっとやってきます。

見たことのない書類がたくさん入った封筒が税務署や都税事務所から送られてきますが、初めて見る方にとっては何を言っているのかさっぱりわからないはずです。

法人設立までは個人事業主だった場合は、個人所得税の申告もあるので、結構な事務工数を要します。

 

(難)決算対策

決算日が近づくと
・事業好調の場合、消費税の納税義務(年換算で課税売上高1,000万円に行くかどうか)
・節税対策(例えば、中古で車を買おうかなど)
・納税予測
といったことを考えなければなりません。
しかし、決算日を過ぎてからだと有効な対策を講じることはできません。

 

えびな税理士事務所では

クラウド会計ソフトがあるから楽、安心、と思いきや1年を通して関門がいくつもあります。

新規開業した方向けに格安でサービスを提供する会計事務所は多くございますが、無資格者による担当(離職率が高くすぐに変わる)、決算以外対応してくれないなどのデメリットもございます。

えびな税理士事務所では税理士である海老名自らが、開業当初の初期設定、期中の処理、税務申告まで、1年を通して丁寧に対応します。

 

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