えびな税理士事務所ではクラウド会計ソフトの利用に対応しています。
1 銀行・クレジットカードデータの同期と自動仕訳が可能
クラウド会計ソフトの最大のメリットです。
仕訳の入力でもっとも手間がかかるのは預金の入出金やカード明細の入力です。
インストール型会計ソフトでは預金の仕訳をすべて手入力する必要がありました。
「日付→借方科目→貸方科目→金額→摘要」
の入力作業を何度も行う必要があり、身も心も疲れてしまいます。
クラウド会計ソフトは、インターネットバンキングの加入により
「日付→借方科目→貸方科目→金額→摘要」
の入力作業が基本的になくなります。
振込手数料432円を支払った場合
(借方)支払手数料 (貸方)〇〇銀行 432円
と自動で仕訳を入力してくれます。
クラウド会計ソフトの場合、基本的に預金については相手勘定科目が違うところを修正するのみになります。
また、クレジットカードについてETCや旅費、消耗品など細かな出金があるときも自動でデータを読み込んで、仕訳まで入力してくれます。
(税理士 海老名の視点)
別の言い方をすると、インターネットバンキング手数料が高いのを理由に(メガバンクで月2,000円程度)銀行データを同期しないのでしたら、クラウド会計ソフトを利用する価値は半減してしまいます。
2 お客様のリスク回避
クラウド会計ソフトは会計データをオンタイムでお客様がアクセスすることができます。
一方、インストール型会計ソフトですと、税理士へ記帳代行している場合は最新の会計データを税理士側が抱えることになります。
このことを前提にすると例えばこんなリスクがあります。
・顧問税理士を乗り換えるとき、トラブルとなったときに最新の会計データを提示してくれない
(なお、会計ソフトのバックアップデータファイルは、会計事務所側のノウハウであり、提示する必要はないという判例があります)
・最新データを保有しているPCの故障による入力しなおし
これらのリスクを回避するにはクラウド会計ソフトの利用があり得ます。
(税理士 海老名の視点)
クラウド会計ソフトも万能ではございません。例えば次の事態が生じた場合どう対処しますか?
・クラウド会計ソフト側のサーバーが不調でデータにアクセスできない
・使っているPCの調子が悪い
・クラウド会計ソフトの供給元に不測の事態が発生しデータにアクセスできない
(最悪の場合、破産宣告→財産の差し押さえや電気供給ストップ)
このような事態にも対応できるように、決算の都度すべての会計データ(総勘定元帳、貸借対照表、損益計算書、固定資産台帳)を、PDFまたはcsv形式により取り出し、データをPC以外のどこかに保存することをおすすめします。
どこから取り出してよいか分からない場合は、税理士に聞いて取り出してもらいましょう。
不測の事態を想定したうえでクラウド会計ソフトをご利用ください。
3 会計データを税理士側もオンタイムで把握できる
自ら仕訳を入力していて決算のみ税理士へ依頼している場合は、決算の打ち合わせ前に税理士側が仕訳を確認することができますので、打ち合わせがスムーズになり、決算が早期化します。
(税理士 海老名の視点)
年に1回、申告書の作成のみ税理士へ依頼するときもあらかじめ会計データを見ることができます。
資料の確認作業なしに、打ち合わせの本題に入ることができ、事業の概況さらには雑談まで話が弾みます。
メールで何度も内容確認することがなくなり、コミュニケーションが円滑になります。
えびな税理士事務所の場合、込み入っていない決算のときは、1回1時間程度の打ち合わせのみで申告書作成から電子申告まで終えてしまいます。
駆け込み決算、緊急決算の場合も、クラウド会計ソフトへあらかじめ入力されたデータを打ち合わせ前に確認できたため、期限内に申告が間に合ったケースが多数ございます。
クラウド会計ソフトの使いやすさについて
クラウド会計ソフトについては様々な評判がございます。
代表的なクラウド会計ソフトで言えば
マネーフォワードクラウド→簿記を理解されている方向け(社員がいる会社、軌道に乗った企業)
freee→お小遣い帳感覚(ひとり事業主)
と言われ、実際の画面上の操作感もこれに準じた評価がされます。
(税理士 海老名の視点)
これらの評判はクラウド会計ソフトの本画面の操作の評価です。
えびな税理士事務所は本画面をほとんど使う必要はなく、クラウド会計ソフトの機能すべてを使いこなす必要は全くないと考えています。
Excelフォーマットを使用したインポート機能を使用すると、作業はほぼ完結しますので上記の評判は関係なくなります。
Excelフォーマットによるインポート機能のご活用を
おひとりで事業をされている個人事業主・法人の方の多くは現金と預金の出入りだけの取引が大半を占めています。
クラウド会計ソフトの本画面は、
1 小規模な事業主様にとっては不要な項目が多い
2 サーバーへアクセスする都合上インストール型会計ソフトに比し動きが遅い
3 日常使用しているOfficeソフトと操作感が違う
という弱点がございます。
これらの弱点はクラウド会計ソフトが提供しているExcelフォーマットを利用することで解決します。
日付と金額と摘要(相手先、内容)を入力いただき、それをクラウド会計ソフトへインポートするだけです。
クラウド会計ソフトの本画面を何度もクリックすることなく、Excelのシートひとつで作業が完結します。
(税理士 海老名の視点)
多数のお客様の会計データを拝見する税理士にとって、クラウド会計ソフトの本画面上で仕訳を入力しているのでは動きが遅くて仕事になりません。
税理士はクラウド会計ソフトを「使いこなしている」のではなく、Excelをうまく使ってクラウド会計ソフトと上手に「付き合っている」のです。
Excelが苦手なので本画面上で操作したい
そのような場合、現金や預金の入出金でしたら簡単な仕訳機能がございます。
「入金か出金かを選択→取引の内容を選択→日付を選択→摘要(相手先や内容)を入力」
の流れで、仕訳が自動で作成されます。
この方法でも日常の取引の記録には何ら問題ありませんが、
決算にあたっては複式簿記(借方、貸方)を意識した処理がされているか確認する必要がございますので、税理士へご依頼ください。
(税理士 海老名の視点)
代表的なクラウド会計ソフトである、マネーフォワードクラウドとfreeeの双方に簡単な仕訳入力機能があり、えびな税理士事務所では双方の使用感を確認しております。
同じパソコンでみると、freeeは文字が薄く小さすぎ、マネーフォワードが中間、やよいの青色申告は黒字で太く、大きすぎるくらいです。
また、マネーフォワードクラウドが選択項目をクリックすると●で表示する方式でありどこを選択したか分かりやすい一方、
freeeは選択項目をクリックすると文字ごと灰色で表示される形式(選択→凹、非選択→凸のボタン)であり、
選択されなかった項目が明るくなるため、どちらを選択したか分かりづらくなっています。
インデント、色使いなどのユーザーエクスペリエンスも、日々使用するインターネット上の画面に比しいまいち良くない印象です。
そのような細かな使用感についても、会計ソフトを選ぶ際には大切です。
会計ソフトありきの税理士選択は賢明ではありません
実際にクラウド会計ソフトを使用する際は、お客様本人の操作のしやすさに加え、
1 税理士からの評判
2 税理士のシェア
も考慮するのが賢明です。
当事務所にも、「会計の経験はないが、これから●●と契約して会計帳簿作るのでので詳しい先生を探している」というお問い合わせを頂戴します。
しかし、会計事務を幅広く知っている税理士の意見を聞く前に会計ソフトを決めてかかるのは、賢いやり方ではないと考えます。
税理士からの評判
お客様が会計ソフトを選ぶ際は、知人からの評判を聞くことかと思います。
それも方法のひとつですが、その知人は1種類(せいぜい2種類)の会計ソフトしか使用しておらず、比較検討したうえで会計ソフトをおすすめしているわけではありません。
お客様同様、税理士も各種会計ソフトの使い勝手、ソフト会社の動向に敏感です。
長年同じ会計ソフトで営業される税理士も多いですが、若手税理士を中心に使いやすいソフトを追求する傾向があります。
お客様の使いやすさに加え、税理士からの評判がいいソフトであるかを考慮された方が、税理士の選択の幅を広げる観点から安心です。
お客様がクラウド会計ソフトを導入→そのクラウド会計ソフトを使用している税理士へ依頼、という流れが多いですが、
税理士を選ぶ→その税理士がすすめる会計ソフトを導入する、という形がベターと考えます。
税理士からのシェア
法人の場合は、ご自身で申告書を作成するのは困難です。
よって、税理士へ申告書の作成、提出を依頼することになりますが、多くの税理士が使用している会計ソフトをご利用している方が安全です。
税理士がなじんでいない・嫌いな会計ソフトよりも、税理士がなじんでいる・好きな会計ソフトを
お客様もご利用された方が、正確な決算、お客様と税理士とのコミュニケーションの観点からも有効です。
税理士海老名の評価
クラウド会計ソフトが世に出て何年もたちますが、「まだこんな程度のクオリティなの?」という評価で、合格点には程遠いです。
東京でも思ったより広く普及しておらず、若手税理士ですら積極的でないと見受けられます。