~封筒はまずは開封する~
東京都目黒区のファイリング・デザイナー税理士 海老名洋明です。
前回は、節税へ導くレシート・請求書のまとめ方のコツの2つ目として「毎月発生するカード利用明細や請求書は相手先ごとにまとめる」をご紹介しました。
カード、電気・ガス・水道、携帯電話など、毎月配達される請求書、領収書は種類ごとに12月分が上になるようにまとめた方が、経費の計上漏れが防げて、余計な税金の納付を防ぐことができることが、お分かりいただけたと思います。
今回はコツの3つ目として、「封筒はまず開封する」をご紹介します。
1年間郵便ボックスを開けていると、実にいろいろな郵送物が送られてくることに気づきます。
新年の年賀状から始まり、先ほどのカード利用明細、水道光熱費の請求書・領収書のほか、近所の飲食店のチラシ、不動産広告、親族友人知人からの手紙等々、挙げればキリがありません。
ところで税務署や年金事務所、都道府県税事務所から届く封筒やはがきはどのように保管していますか?
もしかして、1年間開封せずにそのまま、という方が多いのではないのでしょうか。
「『いつまでに〇円払ってください』という内容ばかりだし、どうせ自動引き落としだし、得する内容のお知らせなんてないし」と考え、開封したくない気持ちはよく理解できます。
でも、待ってください。
その中には、還付のお知らせやお得な手続きの案内が入っているかもしれません。また、納付の督促状かもしれません。
放っておくと財産の差し押さえ等、大変な不利益を被る危険性すらあります。
まずは開封しましょう
封筒を開封しないで1年間ためると、かなりの量になり、かさばります。
カッターやハサミで封を開けて、中から書類を取り出して、3つ折りの書類を開いての作業を繰り返していると、1時間や2時間はあっという間に経ってしまいます。
金額が書いてあったらとりあえず保存
とはいうもの何を保存していいかわかりませんよね。
まずは金額が書いてあるものはすべて保存しておきましょう。
お金を受け取るのか支払うのかにかかわらず、内容がよくわからなくても同じ種類のものは同じ束にしてまとめておきましょう。
折り目を開いてクリアファイルに保存
3つ折りにした書類によくあるのは、開かないと肝心の金額が分からないということです。
カードの利用明細は開かなくても請求金額が分かりますが、公的機関からの書類は前段に挨拶やら説明やら前置きが多く、結論の金額は後ろの方にあることが多いのです。
受け取るのか払うのかが分かったら、その金額が一目でわかるように、書類の折り目を開いて、サイズに合わせてクリアファイルに保存おきましょう。
1月の上に2月、2月の上に3月
同じない内容の送付物については、3つ折りを開いた書類を、種類ごとに1月の上の2月、2月の上に3月、の繰り返しで12月が一番上になるように重ねておくと、後で確認が楽になります。(「毎月発生するカード利用明細や請求書は相手先ごとにまとめる」参照)
ファイリング・デザイナーとは、紙や電子による書類整理のプロフェッショナルで、一般社団法人日本経営協会が主催する検定の合格者に与えられる資格です。
えびな税理士事務所の税理士海老名は、ファイリング・デザイナー1級資格を取得しており、当事務所では環境に優しいペーパーレス事務所を実現しています。